日本学生支援機構が隔年で実施している「大学等における学生支援の取組状況に関する調査」の令和3年度の結果が公表されています。

(2021年度)

「大学等における学生支援の取組状況に関する調査(令和3年度(2021年度))」(2022.12.22 独立行政法人日本学生支援機構)はこちら

(過年度)

「大学等における学生支援の取組状況に関する調査」(独立行政法人日本学生支援機構)はこちら

調査対象校は、1,182校で、回答校数は1,162校で回収率は98.3%となっています。

調査内容としましては、以下の8項目です。

1.学長等の認識

2.学生支援に関する組織等

3.キャリア教育・就職支援

4.生活支援

5.課外活動/学生表彰/ピア・サポート/ボランティア活動

6.学生相談

7.成績不振・不登校・中途退学等

8.その他(学生支援の効果を高める取組)

かなり詳細な調査となっていますので、是非ともご関心のある項目については上記の頁より中身をご参照いただきたいのですが、今回、私が着目したのは、4年制大学の設置区分(国立・公立・私立)による差です。

大体、どの調査項目においてもほぼ同じ傾向の調査結果が出ているのですが、ある項目だけ差がはっきりと出ている項目があります。それが「18-① ピア・サポート」です。

ピア・サポートとは、「学生生活上で支援(援助)を必要としている学生に対し、仲間である学生同士で気軽に相談に応じ、手助けを行う制度」でして、上級生が下級生を、日本人学生が留学生をサポートする体制と言えば、イメージがわくかと思います。

このピアサポートですが、なんと国立大学では91.9%の大学で実施されており、公立大学42.3%、私立大学44.9%の2倍超という差がついています。

国立大学の主な支援プログラムを高い順に見てみると、

留学生支援 11.0%(公 14.9%・私 4.2%)

障害のある学生への支援 9.4%(公 4.5%・私 3.6%)

授業外での学習サポート 8.8%(公 14.9%・私 5.0%)

修学相談(履修相談等) 8.4%(公 8.2%・私 3.6%)

授業内での学習サポート 7.0%(公 5.2%・私 4.2%)

という結果になっています。

これを公立大学・私立大学と比較すると面白いので後ろにカッコでつけてみました。どうでしょうか。国立大学と公立大学の差も興味深いですが、私立大学との差も興味深いところがあります。ちなみにコロナ禍以前の令和元年度の比較も上記ページには公開されていますので、ご覧いただきたいのですが、これほど差はついていませんでした。どのような状況にあってもなんとかやり抜く力は私立大学の方があるイメージでしたが、全くもって勝手なイメージだったとこのように数字を見ると思い知らされます。

同調査には様々な視点からの調査結果が公開されていますので、是非ともご覧いただきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。


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