「善因善果」「悪因悪果」

この言葉も読んで字の如くですが、良い要因からは良い結果がもたらされ、悪い要因からは悪い結果がもたらされる。日頃の心掛けひとつなんでしょうが、なかなか良い行い(例えば、道に落ちてるゴミを拾う、倒れている自転車を直す)の元は視界に入っているのでしょうがそこから行動へ移す人はなかなかお見かけしません。

ですが、冒頭の言葉をふと頭に思い浮かべるとどうでしょうか。自らの行動で何か良い変化がもたらされるのであれば、無理のない範囲でやっていきたいですよね。その結果、良い結果が起こるかもしれませんから。

さて、今回の物語は『ルパンの娘』の続編です。

今回の主役(主な視点)は、23歳の若さにして警視庁捜査一課に配属された探偵のサラブレッド、北条美雲です。彼女の祖父・父ともに「○○のホームズ」と称された名探偵。その血を引き継いだ彼女もまた、充分にその資質があるようで、鋭い観察眼の持ち主です。

新しく魅力的なキャラクターの登場人物をさらりと登場させるのはさすがとしか言いようがありません。何と言っても三雲家の面々はかなり濃いキャラクターですからそれと対比させる意味でも探偵と言う視点はさすがです。もちろん、桜庭家のまともさにも共感を覚えます。このバランスが絶妙なんでしょうね。

今回の題は『ルパンの帰還』ですから、誰かが戻ってくるというのは容易に想像がつくことなのですが、これもかなり先まで読まないとまったく想像がつきませんでした。そして、ベタですが終わりの始まりと言いますか、この物語で完結していません。次の物語への序章という印象を私は受けました。

ということで、次の物語へと足を踏み入れたいと思います。

そして、今回も当然、おススメです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

横関大(2019)『ルパンの帰還』.講談社.

(参考記事)

https://takayamaclub.matrix.jp/columns/reading-impressions-yokozekidai-2/

1件のコメント

30秒間読書感想文:横関大氏『ホームズの娘』 - 大学よもやま話 · 2023-02-06 22:31

[…] 30秒間読書感想文:横関大氏『ルパンの帰還』 […]

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