東京医科歯科大学との連携・統合が話題になっている東京工業大学が別の側面からの改革にチャレンジしています。

「東京工業大学8部局で女性教員の公募を開始」(2022.07.25 東京工業大学)はこちら

ダイバーシティ、多様性など様々な改革の取組みの側面がありますが、東京工業大学が目指しているのは、2030年までに女性教員比率を20%にすること。多様性ということと性差解消がどのようにリンクするのか個人的には懐疑的だったのですが、以下の佐藤勲東京工業大学統括理事・副学長の記事を読ませていただいて納得。

「東京工業大学が8部局同時の「女性限定公募」に踏み切った理由。理事が語る危機感」(2022.08.23 BUSINESS INSIDER)はこちら

要は今の仕組みそのものの脱却を目指している組織として、現状は余りにも男性中心の仕組みであってそれを超えていくには女性教員の比率を上げていくことが達成への道のりには早いということなのかと。

ほうほう。それくらい女性教員が少ないということですから、実際の教員数で見てみました。

「教育情報の公開 教職員・研究員数」(東京工業大学)はこちら

こちらの公開情報は2021年5月1日現在ですので、古いのですが、教授だけに限ってみると、

教授 372名 男性:349名 女性:23名

ですので、女性比率は実に6.2%。

これってもう多い少ないの次元ではなく、そもそも雇用する気がないのではないかと。たまたま採用した人が女性教員だったということかと。それとも学者と言う専門職の場合は仕方がないでしょうか。ちなみに事務系の事務職員の人数も公開されていますが、面白いことに50%です。技術技能系の事務職員でも22.5%です。

いや、まてよ。東京工業大学だけの事象かもしれませんので、思い付きで東京大学と京都大学を調べてみました。すると、

東京大学:教授 1,355名 男性:1,231名 女性:124名 13.6%

京都大学:教授 977名 男性:898名 女性:79名 9.8%

1割を超えている東京大学多いと見なすのか、京都大学も同じようだから1割程度何だろうとか、いや、2大学と比較してもやはり東京工業大学は少なすぎると見るのか。正直よく分かりません。ただ、東京工業大学の危機感もこのあたりにあるような気がしてきました。世界に伍している大学を目指すのであれば、今の延長線上にあってはたどり着けるイメージがないのではないかと。そして手っ取り早い、いや、着実な目標として性差を解消していくことは別の結果(効果)を生む可能性が高いと予測して、8部局の同時採用に至ったのでしょう。そもそもの構造を変えることを目標としているのでしょうから、あながち間違っていないような。ということも含めて、今後に期待したいです。あっ、四大学連合のホールディングス化も期待してたりします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

カテゴリー: 大学

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